旬のものと食べあわせ



マクロビオティックの基本的な考え方のひとつ
「一物全体」というのが気に入っている。
乱暴に、簡単に言えば
たとえばダイコンは、葉も皮も丸ごとがイノチ、
捨てずに一緒にいただきましょう、
というようなことだけれど。


それって他のことにもあてはまると思っていて。
「部分」をとりだすと、良さが発揮されない。
人の集団とかもそうだなあって。


薬に副作用があるのは、
良いと思われる成分だけを精製してしまうから
働きが単一になってしまって、
応用が効かなくなるからかなあ、とか。
あることに「効く」と思われている成分は
ほかのことにはむしろ「毒」かもしれなくて、
全体でみると、自然のものには
その「毒消し」になる成分もバランスよく含まれて
個体になっているんだよねきっと。


いちばん厳しいマクロビオティックだと
ナス科のものは食べてはいけない、
とかっていうのはどうもうなずけなかった。
けどこれは、「身土不二」の考え方とあわせてみれば
その土地の旬のものというのは、
個体だけでなく、それぞれの働きが
またバランスがよくなっているからなのかな。


ジャガイモはもともと日本のものではなかった。
もっと乾燥した土地で、乾いた粉が主食で、
肉も食べて・・・というところだと
合わせて食べることが有効になって、
ジャガイモ自体の毒性を考えても
プラスマイナスでプラスに働く、とか。


マクロビオティックも、
詰めてその考え方を学んだら、
ちゃんとそこまで読めるんだろうと思う。
が、流行で表面だけなぞると
そういう深さがとんで、
けっきょく「部分」だけ
とりだしちゃう危険さがあるなあって。
自分もぜんぜん、浅くしか知らないので
これはほんのつぶやきなんだけど…。


なんでそんなことを考えたかというと、
今シーズン初物のホウレンソウが
ものすご~く、甘くておいしかったから!
ボウズもパクパク食べた。


ホウレンソウは、ショウ酸、硝酸含量が高くて
食べ方注意、今ではその毒性のほうが
栄養価の高さよりも注目されているぐらいだけど。
この旬のホウレンソウのおいしさに
ウソはないだろう、なんて(笑)。
栄養があるからと、ホウレンソウばかりを
毎日食べたりしたら良くないことになっちゃうだけだよな、って。
「部分」になってしまってさ。
ほかの旬のものと食べあわせれば、ちゃんとそこに
毒消し成分が含まれているのだきっと。
それはまだ栄養学で解明されていないものかもしれないし。


そうそう、だから、これはピッタリ、おいしさ倍増、
なんていう食べあわせには、そんな補い合いのヒミツが
知られている以上に、まだまだかくれているのかもしれないよね。
そして「おいしい」という思いがカラダから
いろいろな力を引きだしているかもしれないしね。
それこそ、毒消しの。
“ 笑いは免疫力を高める ” というような、ね。


なによりも「おいしい」「楽しい」がイチバン!