ちらかす能力



子どもは、遊びはじめたら、
遊んだものを途中で片づけるなんてことはしないで、
つぎつぎにひっぱりだして世界をひろげていくもの。
ひとつ遊んだら、それを片づけてから次のものを出しなさい、
なんていうことは、ときには子たちの世界のジャマになる。


というのを、最近、意識していたんだけど。
ボウズと工作をはじめたと~さんの部屋が・・・


ハサミに道具バコに折り紙にセロハンに
集めていたペットボトルキャップに
やっぱり集めていた食品の空き容器に
ノリにボンドにドライバーに
切った色紙の切れ端・・・と、
そりゃあもう、おみせやさんが、ひろがっていたのだ。


か~さんは、ちまちまと、
自分がいつも手に負える範囲のものだけを出して、
それ以上のものは、いちいち片づけないと
落ち着いて作業できないタイプ。
ひろ~い作業場とか用意されても、
つかいこなせるか微妙。
だから、思い切った作業をするときは、
家ではない、他の場所でやらないとダメなんだ。


と~さんは、そういえば今回にかぎらず、
つぎつぎとひろげるタイプ。
おお、子どもとおなじ!
子どものココロで作業できるんだな~~、
だからボウズ、と~さんとの工作とか、遊び、
そういうふうに好きなところもあるんだな~、
と、ウンザリしないで納得(笑)。


そこで。
か~さんのチマチマぶりを考えた。
か~さんは、幼少のころから、自分の部屋はなく、
18をすぎてからは、だいたいずっと、仮住まい。
自分の部屋があった小学校低学年ぐらいの数年のことは、
どうだったか、あんまり覚えていないけど…。
このチマチマぶりは、どこかいつも、「仮」の居場所だ、
という意識も関係しているように思えたのだ。
腰をおちつけられないクセがある。


良い悪いという判断なしに冷静にみつめてみると、
意外と、深いワケにつながりそう。



その気づきは、過去をふりかえるためにでなく、
ボウズにどういう環境を与えられるか、
どう接するか、というところに、ぜひ生かしたい。
自分のチマチマは、ちっとやそっとじゃ変わらないかもしれないが、
それをあたりまえのことでない、と意識するだけで、
とりまく世界とのかかわり方が変わったりするものだからね。