文化鍋



義理の大正産まれのばあさんが亡くなって
形見わけに文化鍋をもらった。
50年もの。いや、それ以上かも?
修理歴アリ。


泊まりにいったときに一度使わせてもらって
たっぷり、けんちん汁をつくったんだ。
火のとおりが良くて使いやすかった。


ひとり暮らしになった義母には使いづらいと耳にして
あれを処分するのはしのびない、と立候補。


それなりに一世を風靡した鍋だったんだろうけれど
アルミ製だし、いまや、人気もない。
アルミはアルツハイマーうんぬん・・・という話もあったしね。
でもこれが、使いやすいんだ、ほんとうに。


煮物や蒸しものには、いただきもののルクルーゼが活躍してきた。
少量のゴハンを炊くのにもね。
水を使わない煮方や圧力鍋のような使い方をはじめて体験、
大喜びの重宝した鍋だったけれど・・・
ホーローは傷つきやすいんだよね。
手入れが未熟なせいもあって
すっかり焦げつくようになってきてしまっていた。
湿気の多い日本では、洗って少しおいておくと
フタのうらが錆びてしまったり、で修理したい状態なんだ。
でも修理してくれるところがみつからない。
そういうものではないらしい。
重いのも難点だったしなあ。
とことん使いきるつもりとはいえ、
見栄えがいいという以上の良さを
いまではあまり感じられなくなってきていた。


そのルクルーゼと同じような使い方ができる上に軽いし、
取手があつくならないし、かきまぜたりしやすい形をしているのが
この文化鍋だったんだ。


重ね煮もできる。汁物、シチューもいける。
ゴハンも上手に炊ける。
使い勝手が良いうえに出来上がりも全部おいしいんだ~。
知らなくてスミマセン、という感じ。
すくなくとも自分にはぴったり。
ただ、ひとりやふたりぶんが日常の人にはちょっと大きいだろうな、たしかに。


圧力鍋があまり好きでなくて、無水鍋か土鍋を買おうかと思っていたところ。
しばらくはコレひとつでなんでもできそう、ふふふ。