産婦人科医のセミナーにて



妊娠・出産で、
胎児や母体に異常があった症例をよく診ている
産婦人科医の方の話を聞く機会があった。


聞きにくる人はすでに安定期に入っているぐらいの人ばかりの集いだが、
妊娠前に聞いたほうがいいような話だった。


きのう、食品表示のことから、
情報にまどわされることなど書いたけれど、
妊娠にまつわる情報も
昔とは違っていろいろ入手できてしまって、
恐ろしげな内容もたくさんみかける。


世の中が変わり、医療のあり方が変わり、
自分の親の世代とも変わってきている話もたくさんある。


何を食べると良いとか、胎児に影響があるとか、
奇形とかアレルギーとか。
全部イチイチ真に受けてたら、とても子供なんて産めない感じ!


そしてまあ、すごく熱心に妊娠・出産を研究していて、
準備万端、心構えもバッチリ、みたいな状態で
誰もが臨めるわけではないし、
妊娠してからはじめて耳にする情報もたくさんある。


妊娠週数というのは、最終月経の開始日から数えるから、
妊娠に気がつくのは今のところ、どんなに早くても4週ぐらい。
そしてその後一ヶ月ぐらいが、
いろいろな器官やら神経やらの基礎ができる
一番大事な時期ということらしいから、
妊娠確定の頃にはその時期は終わってる人のほうが多いだろう。


あんまり、オソロシ情報を調べ過ぎると、
ただでさえつらい時期に
心配ばかりして過ごすことになっちゃう(笑)。
経験した人はたくさんいるはずなのに、
なかなか伝わってこない情報だ。
おかしいよなあ?!


今日はじめて聞いた情報としては、
『ひじき』に関するものが印象的だった。
鉄分もカルシウムも食物繊維もあって健康に、
そして妊婦に良い食品とされている。
これがなんと、
発癌性のある物質である無機ひ素が含まれている ” ことが、
英国食品基準庁(FSA)の調査で 2004 年夏にわかったそうなのだ。


これに対して日本の厚生労働省の発表では、
日本人の一日のひじき摂取量平均(!)を出し、
それが危険量には達していないから、
そんなに気にしなくてもいいでしょう、
ということらしい。


ほんとうにビックリする!
だってきっと、妊娠にひじきがいいといろんなところに書いてあるから、
毎日のようにたっくさん、ひじきを食べている人だっているだろうし、
全く食べてない人だっているだろう。
平均って!!


・・・そんなもんだよな。
そういう調査とかってなあ。


つい最近の発表で『まぐろには水銀が含まれている』
というのもあったが、そんなふうに、
新しくわかったり、環境が変わって
事情も変わったりするものなのだ。


産婦人科医の先生も、
『結局、バランス良く色々な食品を、ということが大事ですね』
と言っていたけど、
自分でもそこに落ち着いていたので
冷静に話が聞けた。


それでも、なんだかしょんぼり・・・


妊娠に関する不安からというのではなく、
自分の生きている世界ってところまで
ちょっぴり、思考がとんでしまったから。