雪のなかで現代を生きる除排雪のココロ


ちょっと晴れて暖かいと
ご近所一斉、という感じで
積みあげた雪の整備がはじまる。

まるで石垣のように
美しく重ねる方もいる。

腰にも肩にも
かなり負担のかかる作業なのに
高齢のみなさんも
黙々と作業しているんだ。

こちらに来たばかりの頃は

わたしは要領を得ずに
すぐにくたびれて
雪の上に寝ころがり

『もう雪はうんざりだ~!!』
とつい、もらして

ご近所さんに
心配されたこともある(笑)

毎日きっちり
凍える早朝から作業するみなさんに
いつも頭があがらなかった。


これも6シーズン目の今回は
だいぶん慣れて
足腰の使い方なんか
研究しながら
それなりに
良い時間に仕立てる力が
やっとついてきた。

まず、気持ちが
ついていかなかったんだな。
はじめの頃はね。
そういうもんだ、とは
なかなか思えなかった。
寒さにもなれなかったしね。

それから

ちょっと雪をかいたり
ちょっとカンジキで歩いたりすると
すぐに汗をかくようになった気がする。

実は冬こそ
冷たい水や炭酸水を飲みたくなったり
アイスを食べたくなる
北国の人の気持ちも
ちょっとだけわかってきた(笑)

そこまで来てようやく
シン、と冷たい空気を
思いっきり
吸いこめるように
なったんだな。


やらないと生活が成り立たない
大事な日課

たぶんきっと

カラダを雪国の冬生活に
ならす効果もあるんだ。

早朝、外に出ておくと
あとで感じる寒さが
ぜんぜん違う。



そして、この日課
これを誰かが怠ると

住宅街の細い道などは
たちまち
通れませ~ん、ということに
なったりする。

ただよけて積みあげるだけではなくて
どこかに捨てないと
家が密集している今は
すぐいっぱいになってしまう。

空地や裏山なんかに
そのままなげられたら良いけれど
そうではない場合は
排雪業者に頼んで
雪堆積場に
もって行ってもらう。


そのエネルギーたるや・・・


それでも、たぶん。
もう雪は嫌にならない。


こんなところに
こんなに大きな街をつくりあげた

その人間の
エネルギーたるや・・・