なんでもこのちいさな箱から

眺めが好みの窓から陽光がさしこみ
あたたかいまろやかな
植物を燃やした火の力につつまれている


そんな家の中でくつろいで


気になっていた
好きなミュージシャンの
最新のアルバムを選んで
部屋全体に心地よく響くように
音量を調節して
音楽にもつつまれる


2〜3、連絡をとりながら
スケジュールを確認し


そのまま
好きな店でゆっくりと
ほしいものを選ぶ


途中で
ちょっと詳しく調べたり
他のお店のものと比較したりも
思いつきですぐにできて


ごきげんに
買物もすんで。


どこにも
帰らなくていい。


ずっとここにいる。


全部、ちいさな箱で
指先ひとつで
できるようになった。


それは、
ドラえもんのポケットでは、
なかったけれども、
ちょっと、
そんな感じじゃない?


そんなことが
どんどん
ふつうになって
日常は流れている。