山道にも慣れて

と~さんは、はじめてかもしれない。
誰とも手をつながずに、
どんどん、山道を登って行くところをみたのは。


雨ふりのあとでドロドロの道、
数回すべったけれど、声もあげず、
そのまま何事もなかったように立ち上がってすすんだね。


みるからにすべりそうなところは、
まだやっぱり、手をつないでくるけどさ。
あと、疲れて来てからもね。


「ひとりであるくよ」
といって手をはらうことが、
さいきん、ぽつぽつ出て来た。


手をつないで山歩きするのも、
あとわずかだろうか。
まだまだ、手をつなぎたがるだろうか・・・