好きな本



いま目につく本は、カラダの本ばかり。
キーワードは「共鳴」という感じかなぁ。
子連れで、短い時間で、さ~っと書棚をながめて
ぱっと目に入る本が、どれも同じようなテーマということは。
自分の一番の関心事がそれってことだよな、と気づく。
そうだよなぁ…。


感覚を味わうこと、カラダと心をつなげること、
体の記憶と思いグセの関係に気づく、
そんなようなことに、
ここしばらくずっと取り組んでいたものね。



そんなこともあって、
子どものころのこともあれこれ思い出す日々なのだが。
とても好きだった本がやっぱり、自分なんだよね。


大草原の小さな家」と、
だれも知らない小さな国」をはじめとする、
佐藤さとるさんのコロボックルシリーズ、
これらは、小学校高学年のころに夢中になって読んだ。
父親の死後、まったくはじめての地に引越しもして、
大きな環境の変化があったときに
側についていてくれた本たちだ。
自分の根っこに、つながっているよなぁ、きっと。
読み返したら、たまらないだろうな…。


育児の隙間時間にも、ちょっと無理をしてでも
本は読んで来ているが、そういえば、
物語のようなものは、しばらく全然読んでいない。


大草原の小さな家」だって、コロボックルシリーズだって、
いま手にとってしまうテーマに、つながっている気がする…。


実用書のようなスタイルの本ばかり読むより、
物語を読んでワクワクする心を思いだした方がいいんじゃないか!?
実用書を読んでも、技術のようなことはともかく、
そのとらえ方は、自分の中にもあることだから共感するのだ。
わかっていることを、誰かにはっきり言葉で言って欲しいのか、
自分のとらえ方に何か評価をもらいたいような気持ちなのか、
そういう本を手にとるのは、確かめたいという感じだ、たぶん。
どうも、学びたい、というのとも違う気がしていたんだ。


むかし、なにかの講演会で、
立花隆さんが書物で物を調べるときの話を聴いた。
同じジャンルの本は、著者が違うものを、最低10冊は読め、だったか。
それぐらい読んで、ようやく、背景が浮かんでくるというような話だった。
その中から、自分のとらえ方、価値観も浮かんでくるんだよね。
そして、同じことでも、人によって、とらえ方が
どんなふうに違うかがわかる。
実用書のような本を読むのは、そういうことに役立つ。
そして物語は、きっと、自分の感覚を味わうことに役立つに違いない。


その、自分の感覚を味わう時間が、足りてないなきっと。
きっかけさえうまくいけば、
ボウズと散歩しながらはもちろん、
料理や洗濯をしながらでも、
電車やバスに乗っているときでも、
いくらでも深められるはず。


か~さんになって、ちょっと、
そこのところが下手くそになっていたもんね。


どこにしまってるんだったかな、あの本たちは…。