さっそく「なんかいいもの」ことわられる



「か~さんひとりでお芋かってきて。
 おうちで待ってるから。」
きっぱり、そう言われてしまった。


いつもの親子遊び教室の帰り道。
地場野菜屋さんによって、
あわよくば焼芋をいただこうと
ボウズを誘ったときのこと。


眠気がピークにきているな、と
思ってはいたけれど、
食べ物の、「なんかいいもの」の誘いを
ことわられるとは思わなかった。


昼のお弁当の時間に、
他の子がパンやバナナを食べているのをみて
「先になんかいいもの食べたい」と
オニギリを食べようとしなかった。
でも、しばらくして、オナカがすいていたから
ふつうにモリモリ、オニギリ食べた。


か~さんはそのことが頭にあって、
帰ってからの作業をラクにしようと
ゴキゲンとり作戦の皮算用だったんだ。
食事の支度など家事の最中に
「なんかいいもの」と騒がれると
めんどうだな、今日はちょっと疲れてるしな、
なんて思ってさあ!


やっぱり、ヒトの子は
「アメとムチ」で育てては
イケナイようす・・・。
調教じゃないんだものね。


そして帰ると、ひとり黙々とミニカーで遊び、
そのうち突っ伏した。
ところが、床じゃ冷たかろう、と
か~さんはまた余計な手出しをして、
眠りかけたところを起こしてしまったのだ。
なかなか寝つけなくなった彼は
添い寝をもとめてきたのだけれど
か~さんが家事の途中で気もそぞろ、
その雰囲気も察知して
何度も寝返りを打ちながら落ちつかない。


か~さんも、深呼吸を入れながら
子守唄をうたったりするも、
集中できずくたびれてきた。


思い切って「寝ないなら起きようよ。」
と離れると、まずは当然のギャー泣き。
「ねむくなっちゃったんだよう。」


そこで、よくなれたぬいぐるみを手渡し、
自分で寝てみて、とつめたく離れてしまった。
やはり泣いて追いかけてきて
「なみだ出ちゃった、ふきたいよう。」


「なみだ? おふとんのタオルでふいていいよ。」
というと、素直にふとんにもどるボウズ。
そして…
「か~さん、おだいどこ(台所)に、いててね。」
そう言って、ぬいぐるみをつかみながら、
ひとりで静かに、すっと寝入ったのだった!



わ~ん、母、完全に負けている!
人として、かなりレベルの差をつけられている!!
さてさて・・・。