はじめての浪曲



で、昨日は、パレードも観ずに桜木町で何をしていたかというと、、、


横浜にぎわい座」にて、『国本武春と楽しい仲間』というイベントを鑑賞していた。


伝統芸能には興味はあったものの
後まわしになっていて、
ついに良いときがきたという感じ。


公演の一ヶ月前、チケットの発売日にきっちり予約しておいて、
お茶とお菓子まで用意して万全の態勢で出かけた。
(ミニテーブルがついている座席があって、
 お弁当も食べられるし、ビールも飲める)


といっても、ほとんど前情報も仕入れず、
あまり構えず気楽な気持ちだった。
とにかく “生” の雰囲気を感じたくて。


で、どうだったかといえば。


体があつくなってじぃん、とした。
もう、ストレートに、
感動した、と言いたい。


国本武春さんは浪曲師だが、
三味線を弾きながらいろんな芸をやっている人だ。


はじめに、彼が浪曲の “あいのて” の楽しい解説をとりいれながら
会場をなごませてくれた後、
ワハハ本舗所属のポカスカジャン(バンド)、
柳家花緑さんの落語、林家二楽さんの紙切り、と続き、
最後にまた国本さんが出てきて浪曲
お題は、『紺屋高尾』で締め、というプログラム。


初心者にはもってこい、という感じ。
紙切りはまったく観た事がなかった芸で、
その場のリクエストに答えて
話をしながらあっという間に絵を切っていく姿には
わくわくだった。


どの芸も飽きる事なく、
たぶん子供のように目を輝かせて
楽しんでしまった。


大規模なセットではなく、
舞台は一段高いとはいえ
「お茶の間」というような空間で、
芸人と客の距離が近い。


ごまかしがきかない、
体温の伝わる距離感だ。


最後の国本さんの浪曲には、
三味線の音色にも気分が高揚させられ、
ぐいぐいと引き込まれて夢中だった。
顔が良い人だなあ、と思った。
表情も少しも逃さないように
見つめてしまう。


芸と顔が合っているなあ、という感じで、
古典のお話の世界が、彼を通って、また
ぱあっとひろがっているようだった。


いま思い出しても、
お話の世界の絵が浮かんでしまうぐらいだ。


参りました。
ポイントカードをつくらせていただきましたとさ。