「秋がきたなあ」
ひさびさに魚屋さんでサンマを買った。
ダイコンとスダチも用意して。
魚屋さんとの会話が、妙にうれしかった…。
炊きこみゴハンは、マイタケと、栗・・・
に、したかったが、栗ゴハンはやっちゃったばっかり、
生栗からは一日仕事になるし、ということで、
白いサツマイモ、黄金千貫で代用。
ナメコ汁に、ガンモとカブの葉の煮浸し、
彩りでカボチャ塩蒸し、
カブの梅酢漬け&塩揉みの紅白ダブル、
葉っぱの塩揉みも添えて。
こんな献立、子連れになってからはさ、
正月か誕生日でもないと、やっていない。
そうたいしたことない、日常っぽい献立だけれど、
残りものとか常備菜をあわせて、でなくて、
最初から考えて用意することなんて、
ふだんは、まあ、まずないね。
昼間、母ひとりと父子にわかれて出かけ、
なんだか、ふと、そんな気分になったんだ。
ふたりが居ない間に、落ち着いてゆっくり料理しよう、
休日の家ゴハンを、みんなで味わおう、
そんな気持ち、なかなか持てていなかった。
出かける前から、今日はそんな日になる気がしていたけれど、
それは、ひさびさに会った人との交流のおかげもあるのだ。
家に帰って、みんなが満足するゴハンをつくろう、
そういうふうに思えるあたたかさ、地に足をつける誠実さを、
思いださせてもらえた。
講師であるその人の中の、そういう部分が好きだったんだなあ、
だから会いに行きたくなっちゃうんだなあ、とわかった。
そして自分も、そういう感じが好きなんだよな。
食材と台所と集う人をみたとき、
自然に台所に立ちたくなるというところ、
立たないと落ち着かないぐらいだ、というところが、
通じていたんだなあ、ってさあ。
あたたかいイメージとともに、そこで家族が浮かんできたことが、
あたりまえじゃなくて、なんだかじんわりした。
そう、そういう気持ちでいられる家族があるという、ありがたさよ!
で、予定より大幅に遅れて帰って来た父子と、
いつもよりかなり遅めの夕餉になったのだけれど。
土曜だし、フロ省略でもいいやね(笑)なんて、
その遅さに目くじらをたてることもなく。
父子ともに、満足していただけた様子。
「秋がきたなあ」という父さんのセリフが、
いたく染み入るのであった・・・。