コゲにはより大きなコゲで



ありえないボケっぷりで、
ゴハン炊き鍋を派手に焦がした。
あきらめてしばらく蒸らし状態で放置。


すると、食べられるぐらいのところで
けっこう、つるっとはがれ、
真っ黒なところは鍋のほうに残った。


このオコゲがまた、なんだかちょっと
カラダが求めていた感じで。
「オコゲふりかけ~っ!」なんていいながら
母子ともに楽しんで食べたりして。
オコゲが体にいいのかとかなんだとかは、
この際、どうでもいいのさ…。


この焦げはさすがに普通にはとれんだろう、と
食べ終わってから、ボウズと一緒に
重曹と水をたっぷり入れて沸かした。
しゅわしゅわ~~っと泡がたつぐらいまで。
そして一晩放置。


翌朝一番にその黒い鍋をみがくと、
しばらくガンコにこびりついていた
ずっと前の焦げのあとまで、
す~~っとはがれたんだ。


このぐらいなら、と、
あまりしっかり落とそうとせずに
ずっとつきあってきた焦げあとだった。
でも、それが残っているために、
前よりもこびりつきやすくなっていたんだ。


この、前の焦げあとを落とすために、
鍋から、より大きな焦げをよんだのでは、
と思うほどで、しばらくみとれてしまったよ。


慣れた古傷をはがすために
大きな事故がおこることって、あるよね。
その大きな事故というできごとさえ
味わえるようなときがきたときにね。