横浜ジャズプロムナード



横浜在住歴は長いが、チケットを買って行ったことは一度もなかった。
ここ数年は、年に数回の野外フェスティバルに行くのでいっぱいだったしね。
今年は野外フェスに全く参加できなかったので、
そのおかげでこれをチェックする余裕ができたのであった。


2日間あるうちの2日目で、
絶対に外したくなかったのはピアノの穐吉敏子さん。
もう70を過ぎていらっしゃる方。
4,5年前にニューヨークに行ったときに友人にすすめられ、
オーケストラを観たとき、その凛としたたたずまいと、
これまでの紆余曲折あった人生がにじみ出るかのような演奏に
すっかり参ってしまったのだった。


もうだいぶ有名な方で、JAZZ界での地位も築いていらっしゃるけれど、
年を負ったらそのぶん、生きる事や世の中に対して感じた考えをさらに深め、
演奏で表現していこうと常に挑戦しておられる様子。


今日はトリオでの演奏で、やはりさらに年をとられたのだなぁ、という
印象はあったけれど、ひとりよがりでなく、自己満足でもなく、
でも頭で考えるのではなくて自分自身の楽しみや情熱も隠さないその姿には、
またまた勇気づけられる思いだった。


その後のグループの、自己主張ばかりの演奏がひどくつまらなく感じられる。


これまでのジャズプロムナードの歴史はよく知らないが、
今日の昼間はどこのホールもすぐに満員になってしまって、
入場制限のため、あちこち観て回れるという良さが半減している感じ。
それでもフェス慣れ感覚を生かして結構まわって、
各会場の雰囲気を確かめたり、他にも気に入ったミュージシャンをみつけたり、
街角演奏の迫力もなんとか楽しめた。


ただ、遠くからはるばるこのためにやってきたような方々が、
土地勘もなしにこの状況を楽しめたかどうかというと
ちょっと心配になる感じだったなあ。