気がつかないのが「クセ」



はじめて整体に行った数年前。
ひととおり体をほぐしてもらい、ねじれを修正する体勢でうつぶせに寝ていると、
頭のてっぺんから腰を通って足先の方まで、ぶあーっと、何かが流れるように感じた。


数回行った後の帰り道、背中と腰がぴんとまっすぐ伸びているのを
歩きながら確かめていた。


それまで相当、ねじれて無理な体勢になっていたのに、
認識できていなかったわけだ。


かつてわたしは、机に座って作業をするときなど、
必ず足を組んでいた。
上にのせた足のさきを下の足にぐるりと巻きつけて、
がちがちに組んでいた。
まっすぐに座ることができなかった。
電車の座席に座っていても、腰が落ち着かずに
そわそわしていたものだ。


それでも、自分が変だとは思っていなかった。
「まっすぐ」をカラダが思い出すまでは、、、


体のあちこちが痛かったり、
歩く時に足の付け根や足首に違和感を感じても、
それが通常だと思っていたのだから恐ろしい。


思いこんだ「通常」に、カラダのほうが
一生懸命、あわせてくれていたのだろう。
いちど「まっすぐ」がわかってからは、
バランスが崩れるのが嫌で二度と足を組んでいない。


カラダに注目! は、そのあたりから、
ゆっくりとはじまっていたのだけれど。