砂嵐がつれてきたもの


我家は、裏が山の
住宅街の坂のてっぺん。

2階の窓から
街の中心の方がみえる。

山と、山の間をとおる風とやらで、
雪も雨も降り方が
ぜんぜん違うということがよくある。

車で5分走っただけで
天気が変わることが
よくある、ということ。


こちらが晴れているとき
下の方、街の方が
黄土色に少し陽の光のオレンジを混ぜた、
みたいな色に
ぼんやりと
包まれていた。

駅の方はガンガン雨降ってるよ!
と息子が言う。

雨?

っていうか
全体が煙たいような
あんまりみたことないような
変な空。

なんじゃこりゃ。


数時間後、
こちらにも
その煙が。
畑みたいな平地だと
すごくわかりやすかった。

渦まきが
畑の、
まっさらにならしたばかりの土の上を
うねりながら
通りすぎていった。


なんともいえない色の
竜巻みたいな砂ボコリ。


黄砂、だったんですねぇ。
こんなふうにやってきたのをみたのは
初めて!


その間、まったく外に出る気がしなくて
車の中でゴロゴロしていたのだけれど。

息子は興奮。
母は脱力。

なんだか
これまでにない、っていう
気象に伴ういろいろな現象が
ありすぎるなぁ。

風が運んできたものは
本当は、
なんだろう。

どうして
あんな形になって
姿をあらわすのだろう。