はなせる相手。

考えずに、ぽん、とわたす。
それを受けとって、
まずはわたしがわたしたように
かえしてくれる。
それを受けとって、
つなげるようにまたかえす。
そうやって、
自分だけのものでは
なくなって、
放したかった、
放ちたかった何かは
変化してゆく。
カタルシスは、
耳を、全身をすませて、
傾けるところから
はじまってゆく。